性犯罪の被害届を出したい人にアドバイスする

注意
この文章は、被害届の出し方を説明し励ますものではありません。

世間は性犯罪に非常に寛容で、被害者の落ち度を問います。

警察でどんな対応をされる可能性があるか、周りに知れたとき何が起こる可能性があるか、その現実を説明し、被害届を出すのであれば、それ相応の覚悟が必要であることを伝えるのが主旨です。

このような辛いことがあなたにも起こる可能性があるから、自分を守る選択肢を取ってもわたしは責めないし、戦う道を選ぶのであれば、先にどのような障壁があるか知っておいたほうが良いです。

現実を知りたくないし、ただ励まして欲しい人はこの先は読まずに、ページを閉じることをお勧めします。

なぜこういうことを知っているかについては、触れないでいただけるとありがたい。

前提

被害届・告訴されると警察は面倒くさい

被害届を出されると、警察は大量に書類を作成しなければならなくなるため、面倒なので被害届なんか出してほしくないと思ってます。
それでも被害届を出すとか言うバカ女はムカつくようで、態度に出されます。
いわゆるセカンドレイプに繋がります。初めから覚悟しておくこと。

警察が何かしてくれるわけじゃない

犯人がわからない場合、被害届を出しても警察が何かしてくれるわけじゃないです。
犯人が強姦致死で起訴された場合、同一犯と認められれば余罪があることで刑罰が若干変わるかもね、くらい。
だからよく、自分が勇気を出して被害届を出していれば、次の被害者が出なかったんじゃないかと罪の意識に苛まれるとかドラマのセリフであるけど、関係ないです。

犯罪被害者を責める人はいる

悪いのは犯人であってあなたのせいではないと言ってくれるのは、同じ痛みを持つ者と、心根の優しい者だけで、”あなたに落ち度があった”、と思ったり、実際にくちに出す人はいます。

この前提を踏まえた上で、本当に被害届を出すかどうか考えたほうが良いよ。

世間でこの類の記事には、被害届は出したほうが良いとされていることが多いけど、確かに被害届を出して気が済む面はあるものの、その対価として払うものは大きすぎると、わたしは思います。

用語の整理

被害届は「被害がありました」と届けるだけのもの。
警察が何かしてくれるわけではありません。

告訴は事件として記録し、書類を送検する必要があります。

告訴するなら

告訴する上での注意点、心構えです。

わたしなら弁護士を雇う

告訴する強い意志があるなら、わたしなら弁護士を雇います。
もし、お金がもったいないとか、弁護士までは気後れするとか、その程度の気持ちしかなければ諦めます。
そんな弱い気持ちでは、乗り切れないと思います。

交番ではなく警察署へ行く

告訴したい場合、告訴状は交番では作れないので、警察署に行く必要があります。
県警は敷居が高いのでまずは交番へ、なんてのもダメ。
前提で書いた、被害届を出さないように説得してくるとりでが増えるだけ。

「告訴したい」と明言する

警察のほうから、被害届を出しますか?告訴しますか?と促してくれることはありません。
被害届を出しても犯人が捕まるわけではありませんよ、などと事を荒立てないことを説得されますが、「被害届を出したい」「告訴したい」と明言した場合、警察も受け付けざるを得ません。

対応してくれる警察官に「お名刺をいただけますか」と言う

結論から言って、くれません。
手帳と筆記用具を用意して、「では、お名前を教えてください」と言ってみてください。
結論から言って、教えてくれません。
でもたぶん、適当な対応をしたら個人の責任を追及してくるかもしれないぞ、というプレッシャーは与えられると思います。

事情聴取を(こっそり)ICレコーダーなどで録音しておく

どうせ犯人なんか捕まりっこないんだし、セカンドレイプにも合うんだし、いざとなれば、その録音を公開してウサをはらせば良いですよ。
国家権力を敵に回したって良いことないから本当に公開するのは勧めないけど、お守りがあると心強いですよ。

(犯人がわかっている場合、)相手の弁護士に会う=示談交渉 だと知っておく

先ずは警察を通じ、相手の弁護士が面会を希望していることを伝えられます。
内容に警察は介入しませんから、示談交渉なのかどうかは、警察からは言及がありません。

だから意味もわからず会うのはよろしくないです。
弁護士はプロですし犯人の味方ですし、それなりに汚い手も使います。
怖くなって諦めさせるようなことも、彼らはやります。
もちろん法に触れないやり方で。

示談には応じない、と思っているなら、相手の弁護士には会わないほうが良いです。
応じるなら、もちろん会ってください。

当然、自分も弁護士を雇って同席させます。

起こりうる傷つくこと

こんなことが起こりえます。

お説教されることもあるが、黙って聞く

警察での事情聴取では、起きたことを詳しく説明することになりますが、その行動についてお説教されることがあります。
なんでお説教されなくちゃならないの!と思うけれども、言い返すと警察も言い返してきて、余計に傷つくことになるので、黙って聞き流したほうが良いかと思います。

誰にも話さない。話すとしたら専門のカウンセラー

これは被害届とは直接関係がないんだけれど、前提3で書いたことです。
病院か警察で、「人に話したほうが楽になるので、友達に話を聞いてもらうと良い」とアドバイスされることがあるのですが、スルー推奨です。
あなたに落ち度があった、因果応報を受けることをしてきたのではないか、まあ汚らしいって思われるからさ。
相手が同情してくれたとしても、素人にそういう重い話を聞かせるのはかわいそうです。

まとめ

このブログはメインブログからの記事の移管なので、元記事のほうでもうまく伝わらないところがあるみたいなんだけれど、これを書いている主旨は、被害届というのはただ書類を書けば終わるんじゃないから、ただでさえ傷ついているところに、それこそ傷口に塩を塗るようなことが付随するよ、という事実を伝えたいんです。

それを隠してるのか知らないのか、勇気を持って被害届を出しましょう!戦わずに逃げるのか!と煽る人のこと、罪深いとわたしは思ってます。
自分は傷つかないんだから、そりゃなんとでも言えるよ。

自分を守るためにこれ以上辛い目にあう道を選ばなくても良いし、戦う道を選ぶなら、どんな敵が現れるのか知っておいたほうが良いし、選べるように、ただわたしの知っていることを書きました。